おそらく、今日のビジネスを語る上で最も重要なキーワードは「信頼」ではないでしょうか。企業は、従業員、顧客、協力会社、株主、地域社会と言ったすべてのステークホルダーからの「信頼」を得ることなく事業を営むことはできません。そして持続的に事業を営むためには、「信頼」を得つづけることが必要です。その意味で、「信頼」は計り知れないほど重みのある言葉だと思います。

「信頼」は、単なるお題目として掲げるだけでは得ることができません。お金で手に入れたり、自分だけで創り出すこともできません。受け手となるすべてのステークホルダーの心に蓄積されて初めて得ることのできるものです。

お客さまの期待に応え、提供する商品やサービスへの「信頼」を得つづけるためには、それらを提供する主体となる「組織」を構成する経営者と従業員、上司と部下、先輩と後輩、同僚同士といった人間関係における「信頼」が欠かせません。そして、その「組織」を取り巻く協力会社や株主、地域社会との信頼関係も不可欠なものと言えるでしょう。「組織」を構成するすべての「人」が日々すべてのステークホルダーとの「信頼」を築く努力を重ねることが最も大切なのです。

企業は、今後ますます「信頼」を得つづけるために、どのような価値観を持ち、どのようにそれを共有し、実践していくかが求められることになるのではないでしょうか。