週刊「労働新聞」11月28日(月)付の週刊「労働新聞」16面の書評欄「労務書」で拙著「雇用が変わる 人材派遣とアウトソーシング ─ 外部人材の戦略的マネジメント」を採り上げていただきました。有難いことです。

定期購読されている皆さんには、本日お手元に届くと思いますが、以下のように評していただきました。

労働新聞「労務書」[労務書](11月28日(月)付、週刊「労働新聞」16面)

雇用が変わる 人材派遣とアウトソーシング

経営コンサルタントである筆者は本書で、正社員中心の人材マネジメントを転換し、あらゆる雇用形態の「人」を活かしていかなければ、企業の成長はないと考えるべきと指摘。人材派遣と業務請負などのアウトソーシングの有効活用に焦点を当て、各形態のメリット・デメリット、活用上の留意点を解説している。

外部人材の活用を推奨

人材派遣会社を選択する際の着目点も紹介。たとえば、特定の業種や職種、地域でのサービスに強みを持つ会社が少なくないため、会社の規模の大小やブランドに捉われず、依頼する業務内容や目的に応じて選択するよう助言している。

外部人材の戦略的な活用を始めたい企業にはヒントが詰まった一冊。

(水川浩之著、レクシスネクシス・ジャパン刊 ☏03-5561-3551、2500円+税)

見出しにビックリ!

私には皆さんより一日早く昨日24日にお送りいただいたのですが、最初に、見出しとして「外部人材の活用を推奨」と目に飛び込んできたので驚きました。

私自身は、本書の中で外部人材を増やした方がよいとか悪いとかいうことは一切触れていないのですけどね(^^;;

私は、労働者派遣が非正規雇用増加の元凶だというような報道やメディアが非正規雇用が増えた増えたと喧伝することは的外れだと思っています。

外部人材も含めたいわゆる非正規雇用が増えたことは政治、社会、経済、技術の観点から必然であるということをかなりのページを費やして第4章「雇用が変わる」で記しました。実際に非正規雇用が増えたのは誰のせいでもないと思います。

そのような必然を背景としたうえで、どのような人材ポートフォリオを描くのかは企業の戦略であり、その中で企業はそれぞれの雇用形態で働く人びとを含めた人材マネジメントを適切にしていくことが必要だと書いたはずなんですけど。。

正確には「外部人材の適切な活用を推奨」とか「外部人材の戦略的マネジメント」とかになるのですが、限られた紙面では仕方がないのでしょう。

中身をよく読むと

そう思いながらこの書評の内容をよく読んでみると、真っ先に「正社員中心の人材マネジメントを転換し、あらゆる雇用形態の「人」を活かしていかなければ、企業の成長はない」と私が意図するとおりのドンピシャの指摘をしていただいています。

そうなんです! これまで人材マネジメントというと正社員だけを対象として考えることがほとんどだったと思いますが、これからはパートタイマー、アルバイト、派遣社員、アウトソーシング、契約社員まで含めて人材マネジメントを考える必要があるというのが主旨です。

本書のテーマとなる「雇用が変わる」環境の中で企業がとる道として正社員だけを見ていてはだめですよ、というのが第4章で言わんとすることなので、よくぞそれを読み取っていただけたものだと思います。

小さい囲み記事にも関わらず、きちんと読んでいただいているということですね。驚きです。

つぎの「人材派遣と業務請負などのアウトソーシングの有効活用に焦点を当て、各形態のメリット・デメリット、活用上の留意点を解説」はそのとおりです。そういう本です。第2章と第3章でこれらを述べています。

人材サービス事業者のための裏読み

そして「人材派遣会社を選択する際の着目点も紹介。たとえば、特定の業種や職種、地域でのサービスに強みを持つ会社が少なくないため、会社の規模の大小やブランドに捉われず、依頼する業務内容や目的に応じて選択するよう助言」も私が考えているとおりです。

裏を返すと、中小の人材派遣事業者さんには、ここを磨いてほしいと思っています。業種なり職種なり地域なりで優位性を磨かなければ大手事業者に市場をさらわれます。

マイケル・ポーターの競争戦略をベースに考えると、大手事業者はどうしてもコストリーダーシップ戦略をとらざるをえず、これに差別化戦略を組み合わせた運用になります。

効率の観点から大手事業者は集中化戦略の領域には手を出しづらいのです。中小の事業者さんは徹底的に集中化戦略と差別化戦略を追求することが必要です。

ソリューション営業も可能

前述の「あらゆる雇用形態の「人」を活かしていかなければ、企業の成長はない」は、そのままクライアント企業にぶつけてみてください。「ここに書いてあるでしょう」と私をダシにしていただいても結構です。

次のセリフは「じゃあ、どうしたらいいの?」となるのではないでしょうか。そうなればしめたものです。

雇用安定措置、キャリア形成支援、同一労働同一賃金などの話を並べて、待遇改善、料金改定などの話に持ち込むための導火線になります。

「人材ニーズはありませんか」と営業をするよりも、「課題を解決します」とソリューションを提供する方がクライアント企業からも頼りにされますよね。

実は、人材サービス事業者にもヒント

書評では「外部人材の戦略的な活用を始めたい企業にはヒントが詰まった一冊」と結んでいただいています。

正確には「外部人材を戦略的にマネジメントしたい企業には…」ですが、どうしたら人材派遣を有効活用し、アウトソーシングを戦力化できるかは、私自身の経験をとおして記しました。

それをヒントにしていただけるとすれば非常に光栄ですが、すでにお気づきのように人材サービスを提供する事業者さんにとってもヒントを詰め込んだつもりです。

前述したように裏返してお読みいただければ人材サービス事業者さんの戦略策定や営業活動にもお役にたてるものと思います。ちなみに社内の教育ツールとしてもお使いいただけます。

読者は「正社員こそが正しい」派?

見出しの「外部人材の活用を推奨」を読んだ「正社員こそが正しい」派の方から怒られそうと思いながら、よくよく考えるとこの見出しだけに目くじらを立てて買ってくれるかなとも思ってしまいました。ものすごくキャッチーな高等テクニックかも(笑)。

もし怒らたとしても、「どこにそんなことが書いてありますか?」ということになって、この書評にも拙著にも突っ込みどころがないはずなのでそれはそれでいいかもしれませんね。

いずれにしても、適切に拙著を評していただけたこと、労働新聞社さんに心から感謝申し上げます。

今日も朝から冷え込みますね。もう真冬といっしょです。どうぞ週末を気をつけてお過ごしください。

 

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雇用が変わる

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