川越まつりこの土日は本当にすがすがしい休日でしたね。私は東京近郊では最も規模の大きなお祭りの一つ、川越まつりに行ってきました。実は、ほとんど毎年のように行っているのですが、今回は珍しく昼の部に。

市役所の前にずらりと並んだ山車揃えは雅やかで絢爛豪華で壮観でした。政治は「まつりごと」、企業経営も「まつりごと」だと思いながら、結局はそこに集う人びとの気持ちって重要だなぁと思いながらみていました。

利用されている募集媒体は?

利用される募集媒体さて、今日は厚生労働省の民間人材ビジネス実態把握調査(派遣元事業者)の中から、「派遣労働者の募集方法」について見てみます。

言うまでもなく、昨今の人材不足によって、人材派遣事業者の皆さんも求職者の登録に苦労されていると思いますが、この調査結果を見ているとやるべきことが見えてくるように思いますがいかがでしょう。

ここではデータの中から旧来の一般労働者派遣事業者がどのような募集媒体を使っているかということを抽出してグラフ化してみました。

特定労働者派遣事業者は常用雇用を原則としているためか、一般労働者派遣事業者よりも募集媒体を利用する頻度が少ないことが明らかになっているので、ここではとりあえず省きます。

餅は餅屋の求人媒体

具体的に中身を見ると、一番多いのがWebの求人媒体を利用しているケースで、これはまず頷けるところです。餅は餅屋であるはずですから。

ただし、ご存知のようにWebの媒体コストは非常に高い。求人媒体に広告出稿をして空振りをしたときには目も当てられませんね。

求人媒体は、職種、業種、地域などでうまく使い分けないと、単なるコストの垂れ流しということになりかねないので、慎重に使わなくてはなりません。

また、同じような案件でも継続して同じ媒体ばかりを利用していると媒体疲労が生じ、効果が薄れていくということもあります。

やはりコスト見合いなので、いかに効率的に利用するかということが最も重要ですね。もちろん、ここら辺の話は釈迦に説法だとは思いますが…。

自社ホームページで成果はでるか

つぎに多いのは自社ホームページでの求人。これは、枠組みさえあれば出稿自体はタダ同然なので求人広告を出すという観点だけをとらえれば、よい媒体のだとは思います。もちろん、運用に関わる人件費などはかかりますけどね。

しかし、実際に自社の社名で求職者が仕事を探してくれるかというと、それはそれで多くを期待できるものではないですね。求職者は仕事を軸に探すことが普通だと思いますから。

専門的な職種や業種であれば、社名で検索することも期待できるでしょう。一定の地域に閉じている場合も有効です。

Webの求人媒体と同様の職種、業種、地域でと比較するととどうしても効果として弱いのが自社ホームページということになるのではないでしょうか。

信憑性は自社ホームページで

これについては、大手であっても苦労するところです。だからと言って自社ホームページに掲載しなくてよいかというと、やはりこれは載せるべきでしょうね。

仮に他の求人媒体を見て募集している職種に興味をもった求職者がいた場合、自社ホームページにさかのぼって内容の確認をする人は多いのではないでしょうか。

例えば、食べログでお店を選んだり、楽天トラベルでホテルや旅館を選ぶときに、その大元のホームページまで遡って内容をみませんか?

そこまで遡って今一つだとどんなに食べログや楽天トラベルでよく見えてもしり込みしますよね。

ある意味、選択する側の立場に立つと二段階で確認をしているのです。そうなると自社ホームページから手を抜くことはできませんよね。

できれば自社ホームページで

理想は、求人媒体を利用しなくても自社ホームページで募集できてしまうことでしょう。前述のように自社ホームページに求職者が直接訪問というのはハードルが高いのですが、少しでもコストをかけずにということを中長期的な戦略として考えるのであれば、やはりやっていくべきではないでしょうか。

これは表面だけ取り繕ってもダメだと思います。4番目に派遣労働者からの紹介となっていますが、その場合は自社ホームページを見てということになるでしょう。

1:5の法則

「新規のお客様を獲得するには、既存のお客様の5倍のコストがかかる」、これは求職者の募集においても同じではないでしょうか。そうであれば、既存のお客様、つまり既存の就業スタッフのリテンションを図る。これが最もコスト効率もよいし、なによりもそのスタッフの雇用安定のためにもよいことです。

その意味では、この1:5の法則を徹底的に追求することは、すべてにおいてよい結果を生むのだと思います。

当然、そこで満足した既存のスタッフさんからの口コミでこの調査結果でいう「派遣労働者からの紹介」を期待できるようになります。

緊急性から重要性へシフト

緊急性と重要性という観点からいうと、まずは餅は餅屋の求人媒体ということになるのでしょうけれども、いつまでもそればかりでは、いつまでたってもコストの垂れ流しということになります。

少しずつでも、既存スタッフの満足→口コミによる紹介→自社ホームページの道筋をつけていくことが重要に思いますがいかがでしょうか。

感謝の「雇用が変わる」出版日

紀伊国屋書店新宿本店この土曜日10月15日に無事、拙著「雇用が変わる 人材派遣とアウトソーシング ─ 外部人材の戦略的マネジメント」が発売され、私もさっそく紀伊国屋書店新宿本店さんへ。ありました!しかも平積み。

じわじわっと、静かな歓びに包まれました。本を書くなどということは、ほとんど考えてもいなかったので、最初に出版社さんから書いてみないかと言われたときに、どうしようかと思ったのですが、なかなかそのようなオファを受けることってないですからね。

思い切って書いてみることにしましたが、こうやって出来上がってみると、感慨もひとしおです。

お陰さまで、たくさんの皆さんからも「買ったよ」「届いたよ」「読みやすい」「わかりやすい」と言っていただき、とりあえずはよかったなぁと思います。

本当にありがとうございます。

さて、今日は雨も降るようですが、とりあえず出版の一段落がついたので、たまには温泉に行ってきます(笑)。

雇用がわる 人材派遣とアウトソーシング ─ 外部人材の戦略的マネジメント」水川浩之著

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紀伊国屋書店、丸善ジュンク堂などでもご購入いただけると思います。

雇用が変わる

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