こんにちは。人材サービス総合研究所の水川浩之です。
我が家の庭は遅咲きの梅が満開です。ようやく春らしくなってきましたね。
さて、学習院大学の今野浩一郎教授(経済学)が、退任されるとのことで昨日3月11日(土)に学習院大学で開催された「最終報告会」にお伺いしてきました。
子どもの頃、目白駅を挟んだ線路の反対側の学習院大学が見えるところに住んでいたことがあるので馴染み深いところです。
また、偶然にもその前日、3月10日(金)には、今野先生がパネルディスカッションのモデレーターをされた厚生労働省の「第一回働きやすく生産性の高い企業・職場表彰」の表彰式・シンポジウムに参加してきました。
二日続けてご講演を拝聴した人はそれほど多くはないと思いますが、少しだけその記録を…。
■ 家の中も生産性向上
「第一回働きやすく生産性の高い企業・職場表彰」は、144社が応募して最優秀賞、優秀賞、奨励賞を合わせて15社が受賞。大企業9社、中小企業6社に分かれて表彰されました。会場のイイノホールはほぼ満席。
表彰の評価基準を見ると、「経営理念」「生産性向上」「雇用管理」が「組織の成果」につながっているかというもので、経営の視点では私が常々言っていることで、非常に納得感のあるものでした。やはりこれです。
その後、元東レ経営研究所の佐々木常夫氏の「生産性を高める戦略的働き方」という特別講演。これまでも何度か聴講したことがありますが、久しぶりにタイムマネジメントのことを思い出しました。刺激を受けてこの土日は山のように積まれた自宅の本の整理を(笑)。
■「経営者のコミットメント」
その後、今野先生のパネルディスカッション。いつもながらの飄々とした運びで、受賞企業4社からの事例発表。
恐らく今野先生は敢えて野放し状態で、事例発表を進行されたのだと思いますが、それぞれの企業へのコメントはさすがのポイントをついた突っ込み。にこやかにお話されているものの、その視点は鋭いものがあります。
タイムマネジメントができていないように見せかけて、本当はきちんと時間を計っている。
先生のコメント自体は極めて少ないのですが、結局、重要なことは「経営者のコミットメント」とのこと。
働きやすい会社をつくるにしても、生産性の高い職場をつくるにしても、経営者次第ということをズバリ。
特に理念経営では経営者の心のあり様というものが重要です。私も実務レベルではここら辺の話は専門なのでよくわかります。
終了後にご挨拶させていただきましたが、本当にお人柄に惹かれます。
■ やっぱり整理整頓
翌日の学習院大学での「最終報告会」。満席が予想されるとのことで早めに着いたら一番乗りでした。
実は申込みは期限を過ぎて最後だったらしいのですが、幹事の方のご厚意で入れて頂いたという裏話つきでした。
招待のお手紙を頂いておきながら、そのまま書類の山に埋もれてしまったというのが正直なところでした。スミマセン。
そんなこともあり、やはり整理整頓は大切という反省もあり自宅の本の整理をしたのでした。
■「守」「破」「離」と「これから」
今野先生の学習院大学での最終のご講演は、「人事管理研究の『いま』と『これから』」。さぞ集大成的なものかと思いきや、人事管理という観点からは得られたものは何もありません(笑)。
内容的には「今野先生の『かこ』と『これから』」で、とても楽しい講義。学生時代にこんな先生だったら少しは勉強しただろうなと思いながらお話を伺いました。
『かこ』については、先生のキャリアを「守」「破」「離」に時代に分けてお話くださいましたが、この分類が非常にわかりやすい。
そもそも、厚生労働省の審議会や研究会を考えると雇用政策がご専門と思いきや、最初は経営工学がご専門とのこと。そして人材管理の第一人者へと。
人材管理は雇用政策よりも経営に近いテーマです。私もこのブログでは雇用政策について書くことの方が多いのですが、本来は経営企画が専門なので、今野先生にシンパシーを感じるのはそういうことなのかもしれません。
先生の「守」「破」「離」を表した図はとてもよくできていて、最後のパネルディスカッションでも佐藤博樹先生が今野先生の資料がわかりやすいと絶賛。私もこれまで「守」「破」「離」の途を辿って来たので、今度、真似をさせてもらおうかと思います。
もしかすると、大学の先生にも「計画的な偶発性」があるのだということが、テーマだったのかと思います。ここでは中身には触れませんがとにかく楽しい講義でした。
■ ほとんど漫才
パネルディスカッション「今野浩一郎と私」が、これまた楽しい。おもしろい。「なぜ、今野浩一郎教授でなく、先生でもなく、氏でも、さんでもないのか?」と…。
コーディネーターは、佐藤博樹教授(中央大学大学院)。パネラーは、岩田喜美枝氏(元厚生労働省雇用均等・児童家庭局長)、古賀伸明氏(元連合会長)、谷川和生氏(日本人材マネジメント協会会長)、それに玄田有史教授(東京大学)という錚々たるメンバー。
そもそも満席の教室にも各界の有名人も多いという状況。今野先生のご希望で一般の教室での開催になったようです。
最後には、今野先生と佐藤先生が並んで座り、それに玄田先生が加わるとほとんど漫才です。
とかく大学の先生というと研究肌で気難しいというイメージもあるのですが、今野先生のお話は厚生労働省の労政審や検討会でもいつもわかりやすくて密かにファンです。
大学の固い椅子に座っていてもまったく苦にならない3時間でした。
…というわけで、このブログも何の中身もないのですが、これまでの今野先生のご活躍に敬意を表すとともに今後も引き続き多くのことをご教授くださいますことをお祈り申し上げます。
このブログは読み返すこともせず、誤字脱字もあるかもしれませんがご容赦ください(笑)。
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